2011/03/30

東日本大震災(6) 食料&調理事情

避難所へ物資が届くまでに3日~4日かかるのが通例だそうですが、今回は
地震発生から10日以上を要しました。あらゆる交通網が寸断され、被害の
少ない場所でも、食料が手に入らないほどです。しかし、先週の半ば頃から、
仙台中心部では、スーパー前の行列が若干少なくなってきました。
空腹を満たせない災害時に 食料の写真は 「目の毒」 ですから、これまで話題
にしませんでしたが、今後、仙台だけでなく、その他の被災地方にも物が揃い
始めるだろうと思える現状ですので、今回は食事のお話をします。
 
電気が復旧するまで、食事は全て、灯油ストーブの上で煮炊きしました。天板に
網を置いて、餅やパンを焼き、また、鍋を置けば汁物・煮物、ゆで卵も作れます。
この時代遅れのストーブは、2000年問題で大騒ぎになった折、母が購入して
おいたものです。
 
 震災時の調理は、灯油ストーブで
 
食事準備の時間だけ部屋が暖まりますが、灯油の量には限界がありますので、
その他の時間は使いません。 大変寒く、足の指が しもやけ だらけになりましたが、
でも全く不満は起りません・・・ 私たちは非常に恵まれています。家もあり、食料も
あり・・・この時まさに、非情な寒さの中、津波に濡れた体で、建物の屋上や丘の上
で助けを待つ人々が居たのです。
 
当家には幸いにも、多少の備蓄食料がありました。将来の宮城県沖地震に備えて、
妹のヒゲニョスがサバやサンマの味噌煮&水煮缶詰を大人買いしていたのです。
(大地震と無縁の頃は、賞味期限が切れる度に大量の缶詰を食べ、新たなものを
購入していました。この行為をやや無駄な行事と思っていましたが、ズバリ!
ヒゲニョスの策は正解。)
 
次回のブログにて、この大震災時の買出し報告を致します。
買い物が出来る場所は、日々変わっていました。我が家には、類い稀なる嗅覚で
上手に買い物をこなした者がおります。その目の付け所を、参考までにご紹介♪
 
----------------------------------
FDCスタジオのある旭ヶ丘に水道が戻ったと聞き、徒歩で向かいました。片道30分。
スタジオの電化製品や照明、水回りに問題が無いかをチェックし終えた後は、
ダンサー木村のパフォーマンスもチェックしてみました (先に踊ってゴメン!)。
 
 
 
自分を試運転した結果・・・ (@_@;) おおっと、不具合を起こしてるぜ。
久々に広い所で踊ってみましたが、やや、しっくりこなかった。ダンサーはナマモノ
ですね~(汗)。 受講生の皆様にも、早く踊って頂かねば・・・と思っております。
地下鉄が旭ヶ丘駅から運休なので、現在の最寄り駅は 1つ手前の台原駅!? 
徒歩13分。。。 それでも皆さん、来て下さいますか??? 
 
   AQ07b.jpg  (たぶん、慣れれば大丈夫さ♪)
 
2011/03/28

東日本大震災(5) 今、ダンスの話をしたい

余震が続いていますね。
震源は様々。日本をとめているホックが、そこココで外れているみたいです。
沈まないでおくれよ、我らがニッポン・・・ (泣)。
 
 
 
私が地震直前に作っていたダンスの振付は、映画 「ドリームガールズ」 の曲です。
仙台向山高校・吹奏楽部さんからのご依頼でした。現在、宮城県立の高等学校は
お休み。吹奏楽部さんも近々の行事は中止となりました。 人的被害は無かった
との事で、それは本当に何よりでしたが、学生さん達の元気な姿が学校に溢れる
までには、予想以上に時間がかかるようです。
 
FDC石巻校も4月下旬に発表会を予定していました。津波被害の深刻な地域に
住む受講生も多く、開催は非常に難しい状況です。
 
これだけの大惨事にあって、ダンスどころでは無い・・・と、思われる事でしょう。
 
しかし、長くダンス講師の仕事を続ける中で 「心が苦しくて仕方がないからこそ、
ダンスをしたい」 という方々に、幾度もお会いしてきました。ダンスが単なる趣味を
越えた 「かけがえの無いもの」 とお感じの方にとって、それは 「心の栄養剤」
あり、苦しい現状を乗り越える力となり得るのです。
 
          復興の祈りを込めて
 
今回、津波が街を飲み込む様を目撃しながら、からくも逃げ延びた受講生さんが
います。小学校の教室で寝泊りする日々。。。 寝付けない夜には、ダンスの振付
を思い出していた・・・と、おっしゃるのです。
 
そんな彼女たちから、今、ダンスまで奪うわけにはいかない・・・
強く、そう思います。
 
私の職業は、人々が最もツラい時に、直接的な助けにならない。
急場では役立たずです。 とても、もどかしかった。
 
緩やかに、生活の復興へ向かう段階となりました・・・
求める方のお役に立ちたいと思っております。
 
----------------------------------
この記事を書いた時には、まだ、女川在住の受講生さん達と連絡が取れていません
でしたが、おととい、全員無事との一報が入りました。非常に安堵した次第です。
今回、多くの人の安否を心配する、という非日常的な場面に遭遇し、「命」 について
沢山考えました。沢山思いをめぐらしたら、益々踊りたくなってまいりました。
 
 
 
仙台大衆舞踊団のダンス動画

 
2011/03/25

東日本大震災(4) 被災地より断髪式の模様

地震当日からの4日間、洗髪はおあずけ。電気が復旧したので、電気ポットで
お湯を沸かし、髪を洗う事にしました。それにしても私の髪は長すぎる・・・
お湯の量もドライヤーの時間も、この非常時に消費しすぎだ。よって、毎年春の
恒例行事 「ザ☆断髪式」 を決行。腰骨に達するほどのスーパーロング・ヘアを、
11月公演本番に調度良い長さとなるよう見込んで、15cmほどカットしました。
(ホール被害や電力供給などの問題が許すならば、公演を開催したいと思い
ます、この震災の復興に役立つ形で。これから、その方法を勉強していきます。)
 
   
 
本日で地震から2週間が経ちます。1ヶ月は強い余震に注意、との事なので、
箪笥が1つも無い和室に 家族みんなで寝ております。まさに 「川の字」。
左の縦棒から、妹・ヒゲニョス、私、パパーニョの順です (母は動物達と共に
別室で就寝)。今回判明した事ですが、父は寝ごとが非常に多いです・・・美声
で歌ったり、 「ははは!そうですか、そうですか」 と言ったり。一番ウケたのが
「モーーーーーー!!」 って叫んだ時です(笑)。 実は、この 「モーーー!」
には理由があります。 私たち3人の他に、プラス1匹 「猫のモグ」 が一緒に
寝ており、父は布団へ入ると 彼を寝かしつけるために 「モン、モン、モン・・・」
と呼びかけるのです。寝ごとにも影響しちゃってるんですね。
 
   やんちゃ猫・モグ ←「モー!」 の原因は、このモグ。
 
彼は父の布団へ入れて頂くにも関わらず、たまに父をカジります。父はスペア
リブ (=あばら骨) に一撃を受け、「あ!ッテ!!」 と声をあげておりました。
(でも、モグは心根の優しい子です、きっと。 しとめたカマドウマを、枕元に
 そっと置いていってくれます。食糧難の私達へ、彼からのおすそ分けです。)