今、彼女の事を話そう05
“私のダンス仲間” が去った後、彼女の周りの皆さんが私へお伝え下さったのは・・・
“いかに彼女が一途にダンスを学んでいたか” です。お母様いわく「こんなに続くとは
思わなかった」。そして、お母様は次の公演にお越し下さるとの事・・・ “彼女を連れて”。
『彼女に良い舞台を見せる事』。
それが、私のすべき事だと思っています。彼女が “もっと踊っていたかった舞台” を、
丁寧に作り続ける・・・。今、私の心は、熱くなっています。

私は舞台間近の稽古で、出演者さんへ度々、こんな話をしていました。「私たちの舞台の
お客様には、深い悲しみを持つ方もいらっしゃいます。余命が分かっている親御さんが、
ステージに立つ娘の姿を見る・・・最後かもしれないと思いながらご覧になる・・・って事も
あるんです。私たち出演者が知らないだけで、実際にある。そのような方達を前にして、
自分は何が出来るのかなって考えてみてほしい・・・ 自分に出来得る限りの事をしようと
思うんじゃないかな・・・。ダンスはまだまだであっても、せめて笑顔を頑張ろうとかさ。」
重たい話と言えば、重たい。けど、製造物責任と申しますか・・・自分のエゴを満たす為に
舞台へ立つのではなくて、“人様にご覧頂く事の意味” を考えてみてほしいんですよね。
思いやりの心を持って、出演ダンサーが、目の前の人達の為に自分を活かし切る・・・。
『自分を活かし切る』って、大きな充実感にもつながりますよね。誰しも、永遠に舞台へ
立ち続けられるワケではないから、1回1回を大切にしたいものですね。
・・・ “私のダンス仲間” を失った事で痛感しました。

最後に、彼女へのメッセージを
伝えさせて頂いてよろしいですか?
私は「アナタの分も生きる」のは無理。
パワフルなアナタの分も、なんてさ~。
だけど、
「アナタと一緒に生きる」ならできる。
わたくし、『ダンサー☆キムラ』を
ギリギリまで続けますので、
どうぞ、ともに、歩んで下さいね。
アナタに飽きられないよう努めますから。
◆彼女への記憶が最も濃い “今”、
彼女の事を書いておきたいと思いました。
(明日は彼女から教わった猫雑学をば。)
↓ 明日は猫バカ。レッツ!プッシュ!!
【 玄奘三蔵 】